オープンソースとは?ECサイトでの意味・メリット・選び方・注意点
目次
オープンソースはECサイトやシステムの構築でよく活用されています。
オープンソースでは他の構築方法と比較してメリットもありますが、注意した方が良いポイントもあります。
この記事ではオープンソースとは何かを解説した上で、選び方や利用方法のポイントをご紹介します。
オープンソースとは
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オープンソースとは無料で公開されているシステムやソフトウェアなどのソースコードです。
システム開発やプログラミングなどでオープンソースがよく用いられていますが、ECサイトの構築でも活用されています。
オープンソースは基本的にコピーして利用可能で、改変して使用しても構いません。
ECサイト構築におけるオープンソース
ECサイト構築におけるオープンソースとは、サイト制作に必要なHTMLやCSSなどのソースコードやプラグインなどを指します。
ECサイトではカートや決済などの機能の開発が必要ですが、システムはほぼ定式化されているのでオープンソースを使うと簡単にサイト構築が可能です。
一からECサイトのシステムを開発するよりも効率的で、オリジナリティも盛り込めることからよく注目されています。
有名なオープンソース
ECサイトの構築で用いられているオープンソースとして有名なのは以下のサービスです。
- EC-CUBE
- magento
- WordPress(WelCart)
- PrestaShop
- osCommerce
日本ではEC-CUBE、世界ではmagentoが広いシェアを獲得しています。
WordPressはサイト制作に広く使えるコンテンツ管理システム(CMS)ですが、プラグインを使用するとカート機能などのECサイトに必要なシステムを簡単に導入できます。
PrestaShopやosCommerceなどの海外でのEC市場に強いオープンソースもあり、目的や設計しやすさに応じて多様なソースを活用できるようになっているのが現状です。
オープンソースのメリット
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無料でソースを利用できる
オープンソースは無料でECサイト構築の役に立つソースを自由に改変して使用できるのがメリットです。
サイト構築に必要な初期費用を削減できるだけでなく、設計・開発・構築・実装にかかる時間も短縮できます。
パッケージやフルスクラッチでのECサイト構築は高コスト・長期間なのが問題になりがちですが、オープンソースであれば費用・期間のバランスを取れます。
カスタマイズ性が高い
オープンソースはカスタマイズが自由なので自社商材に向いているECサイトを作り上げることが可能です。
フルスクラッチで開発する方法と比較すると劣りますが、ECモールに出店するのとは違って自社独自のプラットフォームでEC市場を開拓できます。
機能やデザインも自由に決められるので、競合他社のECサイトとの差別化戦略も立てやすいのがメリットです。
拡張性が高い
オープンソースはさまざまな種類のソースコードが存在するので、組み合わせることで容易に拡張できます。
EC-CUBEなどでは拡張プラグインで機能を追加できる仕組みになっていて、必要なピースを集めるだけで機能の充実しているECサイトに仕上げることが可能です。
商品オプションや配送方法の指定などのECサイトに特化した機能を簡単に取り入れられます。
顧客管理システムやソーシャルログインなどの外部システムとの連携機能も導入できるので使いやすいECサイトを構築できます。
構築したECサイトが資産になる
オープンソースでサイトを制作すれば自社資産になります。
ECモールやASPカートとは違って、独自のカート機能などのシステムが搭載された自社保有のECサイトができるからです。
ECモールやASPカートの場合にはサービスの変更に対応しなければならないトラブルがあったり、サービスの終了や移行などの問題が発生したりすることがあります。
パッケージやフルスクラッチによるサイト構築と同様に、オープンソースは他社のサービスに影響を受けない安定したECサイト経営が可能です。
オープンソースの選び方・利用方法のポイント
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自社商材や販売戦略に合うオープンソースを選ぶ
オープンソースは自社商材や販売戦略に合わせて選ぶのが肝心です。
例えば、ファッションアイテムならS・M・Lなどのサイズ指定ができるソースコードがあると便利です。
越境ECで海外戦略を考えているなら、進出したい国の言語に自動変換できるプラグインがあると役に立ちます。
海外に強いオープンソースでは各国の通貨や税制などにも対応している場合があります。
利用可能なソースコードやプラグインを確認して選ぶのがおすすめです。
セキュリティが高い
セキュリティはオープンソースを利用する上で注意が必要なポイントです。
ソースコードが無償公開されているので、ソースコードに合わせて巧妙にハッキングする人が出てくるリスクがあります。
セキュリティ問題は信用にかかわるので徹底した対策が必要です。
セキュリティについて問題を起こしたことがなく、脆弱性の改善を図っているオープンソースを利用するのが安心です。
ライセンス条件が目的に合っている
オープンソースのライセンス条件は詳しく確認して選びましょう。
不正利用を防止する目的で厳しいライセンス条件を設けていたり、有償サービスが含まれていたりする場合があります。
再配布(二次配布)時に同じ条件でなければならないという厳しいライセンスにしているケースもあるので注意が必要です。
最新版を取得してアップデートする
オープンソースは常に最新版を利用するのが大切です。
オープンソースはソースコードを公開して終わりというケースもありますが、上述の有名なオープンソースではアップデートが頻繁におこなわれています。
セキュリティ脆弱性の解消や不具合の改善などのアップデートが典型的な内容です。
新しい機能やプラグインがリリースされることもあるので、使い始めたら定期的に最新情報を手に入れるのがおすすめです。
オープンソースでEC構築をするときの注意点
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開発・運用のスキルが欠かせない
オープンソースではECサイトの構築にスキルが求められるので注意しましょう。
基本的にHTML/CSSだけでなく、PHPなどのWeb開発のスキルがないとECサイトを作り上げることはできません。
初期開発だけでなく、運用開始後のメンテナンスやセキュリティ対策にも専門的なスキルが求められます。
初期費用を抑えられるメリットがあるのは確かですが、開発や運用にかかるリソースについては十分に検討する必要があります。
ヘルプはあってもサポートはない
有名なオープンソースならヘルプは作成されていますが、無償提供する代わりにサポートサービスは提供していないのが一般的です。
不明点があったときにはヘルプやマニュアルで調べたり、フォーラムなどを活用したりして解決する必要があります。
障害やトラブルが発生したときにも自社対応しなければならないので、運用・監視のための体制を整えることは欠かせません。
集客方法を検討する必要がある
オープンソースでは独自のECサイトを構築できるのはメリットですが、集客方法については一から考えなければなりません。
ECモールに出店する場合にはモールの知名度を活かして販促をすることができます。
しかし、オープンソースではフルスクラッチやパッケージを利用したときと同様に、ウェブ広告やSNSなどを利用して宣伝をするマーケティング施策の検討・実行が必要です。
特にオープン直後は集客対策をしていないとなかなかユーザーが集まらないことが多いので、サイト構築と並行して戦略を立てましょう。
まとめ
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オープンソースはECサイトの構築を効率よく進められる魅力的な方法です。
構築・運用のどちらにも専門知識のある人的リソースが必要ですが、オリジナリティの高いECサイトを低コスト・短期間で構築できるのは大きな魅力です。
オープンソースで独自のECサイトを作り上げて自社の資産として運用するのは、中長期的にEC市場を獲得できるチャンスがある戦略です。
集客対策も含めて計画的に実行し、大きな市場を獲得できるようにしましょう。
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