リスティング広告運用の改善ポイント9つ|課題別でも紹介

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リスティング広告は広告を配信すれば終わりというわけではありません。

広告を配信しても、よりよい成果を目指して改善を重ねていくことが重要です。

しかし運用を開始して間もなければ、チェックする数値や改善するポイントがわかりにくいということがあるかもしれません。

リスティング広告は初心者でも運用できるような仕組みになっていますが、予算や配信設定など詳細な操作が必要な部分も多く存在します。

今回はリスティング広告の運用を始めた方向けに、主な改善ポイントをご紹介します。

リスティング広告とは


出典:https://www.shutterstock.com

GoogleやYahoo!といった検索エンジンで表示される広告を指します。

ユーザーが検索したキーワードに応じた広告が検索結果に表示されます。

ユーザーがすでに興味を持っているものについての広告が配信されるため、広告効果は高いと言われています。

 

リスティング広告の具体的な改善ポイント9選


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ここからは、リスティング広告の具体的な改善方法について触れていきます。

1. 予算を見直す

オークション形式で掲載順位が決まるリスティング広告では、入札単価は大切な要素です。

思ったよりも広告が配信されていない場合は、単価をあげるといいでしょう。

また、キャンペーンの予算を調整することで改善する場合があります。

これ以上費用を支払えないという場合でも、どのキャンペーンにどれほどの費用をかけるか見直してみましょう。

効果が出にくいキャンペーンをストップすると、より効果を出す部分に費用を回すといった対策が可能になります。

2. キーワードを網羅する

検索したユーザーに表示するリスティング広告では、キーワードの設定が非常に大切です。

可能性のあるユーザーを逃さないためにも、キーワードを絞り込みすぎる必要はありません。

マッチタイプの設定をしてある程度広い範囲でユーザーを狙っていきましょう。

また、ユーザーが検索しないキーワードでは成果に繋がりません。

一定期間試してから成果を出すキーワードに絞り込むなど、慎重に行いましょう。

3. 除外キーワードを設定する

広告を表示させないようにするキーワードを「除外キーワード」と呼びます。

以下のようなキーワードを除外キーワードとして設定することが一般的です。

 

・検索されているがクリックされないキーワード
・クリックはされているがコンバージョンに繋がらないキーワード
・競合他社に関連するキーワード

 

広告の運用をしつつ、効果の出ないキーワードなどはこの機能を使って除外していきましょう。

4. マッチタイプを見直す

マッチタイプとは、検索されたキーワードに対しどの程度広告を表示させるかを決める設定を指します。

「完全一致」「フレーズ一致」「絞り込み部分一致」「部分一致」のマッチタイプが存在します。

 

例えば「完全一致」を選択した場合は、設定したキーワードと完全に一致した場合に広告が配信されます。

狙っているユーザー層に的確にアプローチできる反面、配信量が少なくなってしまう可能性があります。

 

ほかにも、軸となるキーワードを含んでいれば他の言葉と一緒でも広告が表示される「フレーズ一致」、語順に関わらず登録キーワードに反応する「絞り込み部分一致」が存在します。

また広告の配信が多くなりがちな「部分一致」は、思いもよらないキーワードで広告が表示される場合があります。

5. 広告文・キーワード・ランディングページの繋がりを持たせる

リスティング広告において、ユーザーは一定の流れでページを遷移します。

キーワードで検索し広告文をチェック、ランディングページを経てコンバージョンに至ります。

そこで重要なのが、各要素がバラバラな印象をユーザーに持たれないよう一貫性を持たせることです。

 

例として、ニーズを持ったユーザーがキーワードで検索し、広告文を見てランディングページへたどり着いたとします。

しかし、ランディングページが期待していた内容と異なっていたり、広告文とズレていたりすれば、コンバージョンに至らず離脱してしまうでしょう。

そうならないためには、各要素の内容に一貫性を持たせることが大切です。

6. ランディングページを見直す

ランディングページはコンバージョンに至るかどうかを左右する大切な要素です。

ユーザーの心をつかむデザインであるかどうか、一度見直してみましょう。

パッと見て魅力的な印象を与えたり、写真で商品の魅力を与えたりと、ユーザーを離脱させない工夫をします。

 

また、ページ自体の見やすさや使いやすさも重要です。

スマホでも見やすいようなページ作りや、コンテンツ・お問い合わせフォーム・よくある質問の整備なども心がけましょう。

7. 配信設定を強化する

コンバージョンに繋がりやすい条件は扱う商品などによって異なります。

リスティング広告では、時間帯や曜日、地域、配信デバイスなど、各セグメントにおいて細かな設定が可能です。

自社でターゲットとするユーザー層にとってより効果的な条件で広告を配信しましょう。

また、リスティング広告ではこの配信設定の見直しも大切です。

より効果の高いセグメントに予算を投下するなど、改善を重ねていきましょう。

8. 広告のABテストを行う

2パターン以上の選択肢を用意し、どちらがより効果があったのか試す手法をABテストと呼びます。

どの広告文がよりクリックされやすいのか、2種類以上の広告文で試してみましょう。

また、ランディングページも2種類以上のデザインを用意し、より反響が大きいページはどちらなのかチェックします。

ABテストはある程度データがたまってからでないと判断できません。

100回以上はクリックされた段階で効果を確かめてみましょう。

9. アカウント構成を最適化する

「キャンペーン」「広告グループ」「キーワード」「広告文」があるアカウント構成ですが、成果を出すためには特に重要な要素と言えます。

AI機能を上手に使うためにも、よりデータを蓄積しやすい構成にしたほうがいいでしょう。

具体的には、以下のような対策がおすすめです。

・1広告グループにつき、3つほどの広告文を設定する
・シンプルなアカウント構成にする

リスティング広告運用の改善方法(PDCA)

ビジネスの場でよく耳にするPDCAの手法は、リスティング広告の運用でも有効です。

思ったような成果が出せない場合の改善方法について、PDCAの観点から解説します。

1. PLAN|目標・課題を見つけ、施策を考える

前提として、目標を定めることは重要です。

購入や資料請求などに至ったコンバージョン数、もしくは新規顧客1人にかける広告予算などを目標とするケースが多いでしょう。

広告の運用をある程度行ったのち、現状と目標にどのくらいの差があるのかチェックして課題を見つけます。

目標を達成できない原因を考え、施策に落とし込んでいきましょう。

2. DO|施策を実行する

施策を決定し、実行していきます。

具体的には、予算やキーワードの調整、コンバージョンまでの動線の見直しなどの施策が考えられます。

詳しくは本記事の後半でも説明しています。

3. CHECK|結果を分析する

時間が経って現れたデータを分析し、今回の施策に効果があったのかどうか検討します。

4. ACT|改善する

分析した結果を参考に、次の施策を検討します。

成果の出た部分は伸ばし、そうでない部分は新たな施策を考えます。

このように、リスティング広告ではPDCAサイクルを常に回すことでより効果のある運用が期待できます。

リスティング広告の課題発見方法|見るべき数値


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リスティング広告の運用改善において、見直すべきポイントは以下の通りです。

・表示回数(IMP):広告が表示された回数
・クリック数(CLICK):広告がクリックされた回数
・クリック率(CTR):広告の表示回数に対してクリックされる確率
・クリック単価(CPC):1回のクリックにつき支払う費用
・コンバージョン(CV):広告の成果(購入や問い合わせ数など)
・コンバージョン率(CVR):クリックの数に対して成果が発生した割合
・コンバージョン単価:1件あたりの成果にかかった費用
・広告費:広告媒体に対して支払う費用

各ポイントをチェックしたら、現状と目標にどれくらいの差があるのかを分析したうえでその差を埋めるための課題を見つけましょう。

また、分析した結果広告のキャンペーンやグループによってどの数値が高く、どの数値が低いといった強み・弱みが見えてくるはずです。

それぞれの状態を把握したうえで、強みを伸ばし弱みを改善するための施策を考えましょう。

 

施策の実施・検証・分析・のサイクルを繰り返すことで、効率的にリスティング広告の成果を上げられます。

 

課題別改善方法をご紹介

上項にて見直すべきポイントをご紹介しましたが、中でも「表示回数(IMP)」「クリック率(CTR)」「コンバージョン(CV)」「費用」の4つに伸び悩むケースは少なくありません。

ここでは、4つの数値が伸びない場合の改善方法をご紹介します。

課題1:表示回数(IMP)が上がらない

質の良い広告を作り上げても、ユーザーに届かなければ成果へつなげることはできません。

また、不特定多数への表示回数を増やすのではなく、成果につながると期待できるユーザーへの表示回数を増やすことが大切です。

 

まずは表示回数の増加に比例して、コンバージョン率やクリック数が伸びやすい施策実施対象を見つける必要があります。

施策を行う前に広告レポートを確認し、コンバージョン率やクリック率が高いキャンペーン・グループを探しましょう。

 

それを踏まえ、以下3つの方法を試して表示回数の増加を目指します。

●キーワードの追加:
コンバージョン率やクリック率が高いキーワードと類似したワードや、ターゲット層が同じと思われるキーワードを追加する。
●マッチタイプの変更:
広告が表示されるキーワードの一致率を広げる。ただし広げた分クリックまで至らない出稿が増え、無駄なコストが発生する恐れもあるため要注意。
●掲載順位を上げる:
広告の入札単価を上げたり、品質スコアを向上させて掲載順位を上げる。

 

※「品質スコア」とは?
キーワードと広告内容の関連性によって広告を評価したものです。
品質スコアが高いほどユーザーにとって必要な広告と判断され、掲載されやすくなります。

 

上記のうち、キーワードの追加やマッチタイプの変更は先述の「リスティング広告の具体的な改善ポイント9選」にて紹介した2・4に当てはまります。

それぞれ参考にしながら、改善を目指していきましょう。

 

▶︎改善ポイント2「キーワードを網羅する」 確認はここをクリック!
▶︎改善ポイント4「マッチタイプを見直す」 確認はここをクリック!

 

課題2:クリック率(CTR)が悪い

広告の表示回数に対してクリックされる確率を示すクリック率は、品質スコアにも影響してくる重要な要素です。

クリック率が伸びない場合は、コンバージョン率の良いグループやキーワードに絞り込んだ施策を行いましょう。

 

コンバージョンに繋がりやすい広告グループやキーワードを特定し、集中的に改善の施策を行うことで効率的にコンバージョン数を上げることができます。

 

具体的な改善の施策案としては、以下の通りです。

●広告文の改善:
広告文が検索キーワードと関連性の高い文章であるかを確認したうえで、「訴求力」「共感しやすい表現」「具体的な数字を示した訴求」を意識した広告文に改善する。
●キーワード選定の見直し:
広告を出稿しているキーワードとユーザーのニーズが噛み合っているかを確認する。

上記2つは、「リスティング広告の具体的な改善ポイント9選」にて紹介した2・3・5のステップに当てはまる改善策です。

 

▶︎改善ポイント2「キーワードを網羅する」 確認はここをクリック!
▶︎改善ポイント3「除外キーワードを設定する」 確認はここをクリック!
▶︎改善ポイント5「広告文・キーワード・ランディングページの繋がりを持たせる」 確認はここをクリック!

 

なお、広告文には出稿可能な記号と不可能な記号が存在します。

誇張表現や医療・薬事系の表現も規制されているため、各媒体のガイドラインをよく確認したうえで広告文の改善に取り組みましょう。

 

他にも表示回数が上がらない場合の改善策と同様に、広告の掲載順位の向上を図ることも有効な手段と言えます。

 

課題3:コンバージョン(CV)につながらない

コンバージョン率に伸び悩んでいる場合、表示回数やクリック数の多い広告の改善に注力することで効率的に数値を高めることができます。

 

ただし検索ボリュームの大きさで表示回数が増えていると、検索するユーザーのニーズがばらけていることが原因でコンバージョンにつながりにくくなっている可能性もあります。

その場合はコンバージョン率向上の改善策を取るか、撤退をするべきかの判断が必要となるため適宜検討しましょう。

 

コンバージョン率を向上させるための改善策としては、以下の2つが挙げられます。

●ランディングページの見直し:
広告文とランディングページの関連性が低くないかを見直し、改善する。
●ユーザーニーズを精査してランディングページを改善:

クリック率の高い広告文に合わせてランディングページを改善する。

この2つは、「リスティング広告の具体的な改善ポイント9選」にて紹介した5・6に当てはまる改善策です。

▶︎改善ポイント5「広告文・キーワード・ランディングページの繋がりを持たせる」 確認はここをクリック!
▶︎改善ポイント6「ランディングページを見直す」 確認はここをクリック!

魅力的な広告文のある広告で高いクリック数を実現できても、ランディングページの内容と関連性が低ければユーザーのニーズは満たされず離脱しやすくなります。

広告文とランディングページの関連性は広告の品質スコアにも関わる要素なので、注意しましょう。

 

また、クリック数の多いキーワードや検索クエリを参考にユーザーのニーズを精査したうえで、ランディングページの内容を改善することも大切です。

 

課題4:費用が想定よりもかかりすぎている

リスティング広告は、限りある予算の中で低コストかつ高い成果を出せるようになる運用が理想的です。

 

出稿した広告に対して効果があっても予算をオーバーしてしまったり、予算の消化が早すぎて広告を表示できない期間がある場合は費用のかけ方を見直す必要があります。

 

改善策としては、以下の3つが挙げられます。

●入札単価の見直し:
コンバージョン数の少ないキーワードで、入札単価を下げてみる。
●キーワード選定の見直し:
クリック率やコンバージョン率が高いキーワードやグループの運用に注力し、予算を絞り込む。
●予算を拡大する:
高いコンバージョン率を実現している場合は予算を拡大し、売り上げのアップを図る。

上記3つは、「リスティング広告の具体的な改善ポイント9選」にて紹介した1に当てはまる改善策です。

▶︎改善ポイント1「予算を見直す」 確認はここをクリック!

 

ただしキーワード選定の見直しにおいて、クリック数が多いにも関わらずコンバージョン率が低いキーワードの場合は広告出稿を止めることも検討しましょう。

成果へつながりにくいキーワードを出稿すると、クリックにより無駄なコストが生じるからです。

 

リスティング広告の改善は初心者でもできるのか


出典:https://www.shutterstock.com

リスティング広告は誰でも運用ができるよう、簡単に設定できるような仕組みになっています。

初心者であってもまずは試しに運用を始め、最低限のスキルを習得していきましょう。

それでもうまくいかなかったり、費用対効果が低いと感じたりするようであれば、プロの運用代行への依頼を検討してみるといいでしょう。

それまで自分で運用したきた経験があれば、代行会社の選び方や頼み方のポイントもわかり安心です。

まとめ

リスティング広告ではPDCAサイクルを回し、よりよいものへと改善していく姿勢が重要です。

高い効果を出すためには細かな設定や施策が必要な場合があります。

行き詰まっているのであれば、代行会社への依頼も検討するといいでしょう。

宮本 育夢
ライター 河野 拓馬 営業 / ウェブマーケター
六次元の福岡オフィスメンバーとして2022年入社。動画コンテンツを駆使する新世代のマーケター。
ウェブサイト制作をはじめとしたディレクションやマーケティングも行う。動画クリエイター兼営業マンで、六次元では異端。
趣味はテニスとサウナ。パントマイムが得意。好きな食べ物はきな粉。飼っているドジョウの名前はチョロ蔵。

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