LINE広告の費用相場は?やり方やメリットもまとめて解説
目次
テレビCMが放映されるなど、何かと話題になることの多いLINE広告。
「そろそろ参入した方がいいのだろうか」と考えている企業も多いのではないでしょうか。
今回はこれから始めたいと考える方に向けて、LINE広告の費用をご紹介します。
また、LINE広告のやり方や効果、費用対効果についてもまとめて解説します。
LINE広告の費用相場は月30万〜50万円
LINE広告はオークション形式を採用しています。
少ない予算で設定することも可能ですが、少なすぎるとオークションに勝てず、広告が表示されにくくなってしまいます。
また、広告の効果を高めるため、費用やクリエイティブ・ターゲティングを調整していく必要があります。
そのためには、判断材料となるデータを集めることも重要です。ある程度の配信量がないと、改善していくのも難しいことがあります。
これらの理由から、月30万円〜50万円程度は用意できるといいでしょう。
これらの費用を使い、まずは3ヶ月ほどの配信を続けてみることをおすすめします。
LINE広告の課金方式4つ
出典:https://www.shutterstock.com
LINE広告の費用が発生する課金方式には、3つのパターンが存在します。
それぞれの特徴やメリット・デメリット、費用の相場についてご紹介します。
しかし、費用の相場は配信条件などによって異なります。
実際にアカウント登録し、設定や配信をしながら予算を調整していきましょう。
クリック課金(CPC)
広告をクリックした場合に費用が発生する課金方式です。
広告に対してどのくらいのクリックがあり、どのくらいの費用がかかったのか、見えやすいという点にメリットがあります。
クリックされない限り費用は発生しないため、興味がないユーザーに対しては課金されません。ただし、クリックされてもコンバージョンに繋がらなければ成果が出ません。
CVR(コンバージョン率)を常にチェックしましょう。
「クリック数だけ上がって費用がかさんでしまった」ということがないように、コンバージョンまでの導線を工夫するなどの対策が重要です。
クリック課金では、1クリックにつき40~200円程度かかる場合が一般的です。
インプレッション課金(CPM)
動画広告が1,000回表示されるたびに課金される方式です。
多くのユーザーに表示して認知度を上げ、将来の顧客にアプローチしたいという場合に使われます。
課金される条件が1,000回の表示であるため、どれだけクリックされても一定の費用であることが特徴です。
1,000回に対してコンバージョンが多ければ多いほど、効率的に宣伝できます。
ユーザーからの反応がいい動画広告を作れば、費用対効果が高まります。
ただし、ユーザーが興味を持たずに広告をクリックしてくれなかったとしても、一定の費用がかかる点にデメリットがあります。
動画広告が1,000回表示されるたび、400円〜700円の費用がかかることが一般的です。
友だち追加(CPF)
LINE広告の機能の一つとして「友だち追加」を目的としたキャンペーン・課金方法が存在します。
LINE公式アカウントの友だちを増やしたい時に使用する方法で、広告を通じてユーザーが友だち追加した時に費用が発生します。
友だち追加課金は、企業や商品へのファンを増やしたい時に使うことがあります。
新商品や割引クーポンのお知らせなど、定期的にメッセージを送れるため、すでに興味関心のあるユーザーに対しても、企業の存在をさらに印象づけるでしょう。
リピーターになる可能性も見込めます。
友だち追加課金は、1件の友だち追加につき、100円~400円ほどの費用がかかることが多いとされています。
動画視聴回数(CPV)
LINE広告のサービスを通じて動画広告を配信したときに視聴された回数によって課金される方式です。
広告掲載をしている間に一定の条件を満たす視聴が何回あったかによって料金が決定されます。
視聴回数として数えられるタイミングは3秒時点や動画再生完了時点などで、入札の設定や掲載メディアによって違います。
動画視聴回数課金の相場は視聴回数のカウント方法によって異なりますが、平均的には1回の再生について5円~20円ほどになっています。
入札方法は2種類
LINE広告のオークションでは「手動入札」「自動入札」の2種類の入札方法があります。
手動入札
手動入札では、自分で設定した単価を元に入札が行われます。
配信状況をチェックしながら自ら単価を調節していく必要があります。
自分で設定する分、細かく好きなように設定でき、予算をオーバーすることも防げます。経験がある人向けの入札方法です。
自動入札
機械学習を使用した入札方法であり、LINE広告ではこちらが推奨されています。
オークションごとに適切な入札を自動的に行います。
自動的に調節されるため手間がかからず運用できる点にメリットがあります。
また、機械による運用は精度が高く、費用対効果も高まる傾向があります。
機械学習のためには、学習のためのデータが必要です。
機械学習の完了までに40回のコンバージョンが必要とされています。
ある程度の費用をかけ長期的に運用していくことを前提に利用するといいでしょう。
LINE広告のメリット
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LINE広告は、コミュニケーションアプリ「LINE」による広告プラットフォームです。
LINEは8,900万人(2021年9月末時点)ものユーザーがいるツールであり、多くの人の目に触れる機会があるとして、さまざまな企業が利用しています。
まずはLINE広告のメリットをチェックしてみましょう。
1.アクティブユーザーの多さ・豊富さ
一定の期間内にアプリを起動したり、実際に利用したりしているユーザーを「アクティブユーザー」と呼びます。
LINEのアクティブユーザーは8,900万人と、InstagramやTwitterを上回る数です。
スマホやパソコンで使うLINEは、若年者層の利用が多いというイメージをお持ちの方も多いでしょう。
しかし、LINEは60代でも7割強、70代でも6割強が利用していると言われています。
ユーザーの数はもちろん、多様な世代のユーザーがいるLINE。
ユーザーへのアプローチの機会が多いのはメリットの一つです。
2.多様な配信面
LINE広告では、さまざまな場所に広告を配信できるという特徴があります。
例としてLINE公式アプリでは「トークリスト」「ニュース」、LINEPayと連携できる「ウォレット」などの画面に広告が表示されます。
さらに、LINEは幅広い関連サービスを提供しています。
コミュニケーションツールであるLINEアプリに加え、下記のような「ファミリーアプリ」と呼ばれる各種関連サービスにも広告を配信できるというメリットがあります。
- LINEマンガ
- LINEショッピング
- LINE BLOG
- LINEクーポン
さらに、提携する外部のメディアへの配信も可能です。
サードパーティーアプリのユーザーに対しても広告が配信できます。
これは「LINE広告ネットワーク」と呼ばれ、ライフスタイル・漫画・グルメなどをはじめとする多くのジャンルのメディアに対応しています。
3.細かいターゲティング設定・配信機能
ビジネスの目的やターゲットに応じて、細かく設定をしながら配信できるのもLINE広告のメリットの一つです。
- デモグラフィックデータ配信
- オーディエンス配信
- 友だち追加
- リエンゲージメント配信
- 予約型広告
上記をはじめとする、さまざまな機能が用意されています。
「デモグラフィックデータ配信」は、地域や年齢・性別、興味関心などにより、配信するターゲットを絞る機能です。
配偶者や子供の有無、テレビの視聴頻度といった細かな設定も可能です。
企業で考えたペルソナ像・ターゲット像に応じて設定することができます。
またその他にも、ある商品を購入したことがあるなど、ユーザー情報を利用して配信対象を絞る「オーディエンス配信」、最近アプリを利用していないユーザーに対して利用を促す「リエンゲージメント配信」などの機能があります。
このように、LINE広告には数多くの機能が備わっています。
利用しているうちに、自社のビジネスに適した配信機能がいくつも見つかるかもしれません。
LINE広告のやり方は?
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LINE広告を配信するための設定は、オンライン上で完結します。
まずは公式ホームページから広告アカウントを作成しましょう。
アカウント作成後は、管理画面で広告の配信などの設定ができるようになります。
初期費用や登録費用などはかからないため、まずは登録して雰囲気をチェックしてみるのもいいでしょう。
広告の入札後は費用が発生します。支払い方法はクレジットカードのみに対応しています。
ただしLINE広告には審査があり、10営業日ほどかかるとされている点に注意が必要です。時間に余裕を持って準備するといいでしょう。
費用対効果を高める方法
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Web広告では、限られた費用の中で高い効果を出すために工夫を重ねていくことが基本です。
ここでは、費用対効果を高める方法をご紹介します。
クリエイティブの質にこだわる
LINE広告では、画像や動画といったクリエイティブの質が費用対効果を左右する傾向があります。
1つのクリエイティブを作って終わりではなく、複数の種類を準備することが基本です。どのクリエイティブがユーザーのクリック率がいいのか確認し、反応のいいパターンを見つけていきましょう。
例として、画像広告は「画像」「タイトル」「説明文」の3種類から構成されます。
特に印象の大きい構成要素である画像は、視覚的なインパクトを残すことを意識して作成することが有効です。
その他にも、タイトルや説明文では「○○万人が購入!」「○月○日までキャンペーン中」など、実績やお得な情報などを含めてアプローチする方法があります。
リマーケティング機能を利用する
リマーケティングとは「ホームページに訪問したことがあるが購入に至らなかったユーザーに対して、再度アプローチをかける手法」を指します。
すでに商品やサービスに関する興味関心はあるため、認知していないユーザーに訴求するよりも成果が高まる傾向があります。
他のWeb広告の媒体に習って「リターゲティング」と呼ぶ場合もあります。
動画広告を活用する
画像広告よりも、動画広告の方がユーザーの興味を惹く場合があります。
動画広告は伝えられる情報量が多く、商品の魅力をアピールしやすいのが特徴です。
商品を具体的にイメージできるため、購入につながりやすくなる可能性もあります。
また、自宅で過ごす時間が増えると、動画広告への反応率が高まる傾向があるとわかっています。
画像に比べて制作に時間や費用がかかることがネックという方もいるでしょう。
しかしLINE広告は、テレビCMのようなクオリティではなくても効果を出している企業も多くあります。
静止画を組み合わせたスライドショーなどで代用することで、コストを抑えることも十分可能です。
友だち追加広告を活用する
公式アカウントを運用しているなら、LINE広告で費用対効果を上げるには友だち追加広告を活用するのがおすすめです。
LINEの友だちが増えれば見込み顧客として積極的なプロモーションを進められるからです。
友だち追加広告を通じて友だちになったユーザーは広告に掲載した商品やサービスに関心を持っています。
購入した後、LINEを通じて情報を拡散してくれる可能性が高いため、芋づる式に新たな見込み顧客を獲得できるでしょう。
LINE広告ネットワークを使う
LINE広告ネットワークに広告を配信するのは幅広いユーザーをターゲットにできる点で優れています。
LINEファミリーアプリだけでなく、クックパッドやクラシル、トクバイやウェザーニュースなどのさまざまなアプリを配信先にできるのがLINE広告ネットワークの特徴です。
対応アプリが10,000以上もあるのが配信先として活用するメリットです。
LINE広告ネットワークではディスプレイ広告や動画リワード広告などの配信が可能で、多様な広告戦略を立てられます。
効果検証を継続する
LINE広告では運用を通して費用対効果を上げるのが重要です。
入札価格や配信設定、広告の内容などをユーザーニーズに合わせていくことで広告効果を最適化できます。
試行錯誤をして効果検証をおこない、改善点を見つけてさらに費用対効果の高い広告に仕上げていきましょう。
広告内容や配信設定を変更してから効果を確認するには少なくとも数週間は時間がかかりますが、継続的に仮説検証を進めれば費用対効果は上がっていきます。
代理店に依頼する
広告の効果を高めるためには、広告運用のプロである代理店に依頼するのも一つの手です。
広告の配信設定や、クリエイティブの制作まで、一貫して依頼できる代理店もあります。それらを経験豊富なプロに頼むことで、同じ費用でも高い効果を得られるケースがあります。
また、代理店の運用方法に触れることでノウハウを学べるかもしれないというメリットもあります。
長期的に考えれば、一から自社で運用するよりも、多くの成果やノウハウを得られるかもしれません。
LINE広告を代理店に依頼した場合の費用
広告運用の経験がなかったり、リソースが割けなかったりという場合には、LINE広告の運用を代理店に依頼することも選択肢に挙げられます。
代理店に依頼した場合にかかる費用の種類は、下記の通りです。
- 初期費用
- 手数料
- 広告費
初期費用は代理店によっても異なりますが、0円〜50,000円程度で設定することが一般的です。
手数料は広告運用の報酬として支払います。
広告費はLINEへ支払うことになる費用で、自社で運用する場合であっても必要になります。
自社で運用するよりもコストはかかりますが、プロが運用する分、より良い結果が得られる場合があります。
広告運用でお悩みの方は、利用を検討してみてもいいでしょう。
LINE広告の費用関連でよくある質問
リエンゲージメント広告とは?
リエンゲージメント広告とは休眠中のユーザーをアクティブユーザーに呼び戻すための広告です。
既存顧客に対して広告配信をすることで、離反してしまったユーザーにエンゲージメントを促します。
LINE広告ではアプリインストールをしたけれど、しばらくアプリを起動していないユーザーに広告を配信し、アプリの軌道を促すサービスがあります。
一度は興味関心を持っていた休眠ユーザーを生かせる点で注目されているマーケティングアプローチです。
ECの集客でLINE広告を活用できる?
ECの集客ではLINE広告が有効です。
LINE広告はファッションや食品などのジャンルのEC集客に活用されています。
ブランディングを目的として幅広いターゲット層に広告を出稿したり、LINE公式アカウントの友だちを増やして人気を獲得したりするアプローチが一般的です。
ターゲティングをして直接ECサイトの商品ページに誘導する方法も効果的です。
LINEは若年層からシニア層まで利用しているため、年齢層を商材に合わせてターゲッティングできる点でも優れています。
まとめ
LINE広告はユーザーの多さや配信機能の豊富さなど、独自の特徴を持つ広告ツールです。
最低出稿金額を決めていないLINE広告では、少ない費用を設定することもできます。
しかし成果を出すためには、ある程度の費用と期間が必要です。
月に30万円以上の費用をかけ、少なくとも3ヶ月続けると仮定すると、最低100万円程度は準備しておくことをおすすめします。
配信設定や費用、クリエイティブなどを工夫しつつ、LINE広告にトライしてみてはいかがでしょうか。
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