YouTube広告の出し方とは?準備や注意点もチェック!

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YouTube広告は多くのユーザーにアプローチができる広告媒体として企業に採用されています。しかし、YouTube広告の出し方を知らず出稿を躊躇しているという方も多いのではないでしょうか。利用するのが初めてだと準備や配信の流れがわかりにくいと感じるケースがあります。本記事ではYouTube広告の出し方や、注意点などについて説明します。実際の準備に取り掛かる前に、ぜひ一度目を通してみてください。

YouTube広告の仕組み


出典:https://www.shutterstock.com

YouTube広告とは、主にYouTube上で表示される広告を指します。ユーザーの持つ興味に応じて動画を表示するという特徴があります。商品やサービスに関心を持ちそうなユーザーに絞って広告を表示することもできるため、効果的なアプローチが可能です。

YouTubeは利用率の高い媒体であり、ネットを使う人の中の約7割が使っているとも言われています。長時間視聴するユーザーも多いため、アピールできる機会は多く、宣伝効果は高い傾向にあります。

YouTube広告の種類

YouTube広告には複数の種類があり、特徴やメリットが異なります。自社のビジネスにあった種類を選択できるよう、それぞれの仕組みをチェックしましょう。

スキップできるインストリーム広告

YouTubeの中でも一般的と言えるのがこのインストリーム広告です。ユーザーが動画を視聴する前後、または視聴の途中に、動画広告が配信されます。配信されるタイミングによって下記の呼び方で区別することもあります。

 

・プレロール広告(動画再生前に配信)

・ミッドロール広告(動画の再生中に配信)

・ポストロール広告(動画視聴後に配信)

 

インストリーム広告はスキップの有無により2種類に分かれています。この「スキップできるインストリーム広告」では、5秒経過するとユーザーがスキップの操作を行えます。スキップされなければその分長く動画を見てもらうことができます。ユーザーの興味をそそる動画を作成できれば、商品やサービスの魅力をよりアピールすることができるでしょう。「スキップできるインストリーム広告」では、60秒以下の動画を用意します。

スキップできないインストリーム広告

もう一つのインストリーム広告は、最大で15秒間はスキップができません。動画の視聴中または前後に配信される点は前項と同じですが、こちらは15秒以下の動画を用意することが一般的です。広告が終わるのを待つストレスが発生するデメリットがあると覚えておきましょう。

アウトストリーム広告

アウトストリーム広告は、YouTube外のWebサイトやアプリに表示される広告です。YouTubeのユーザー以外にも宣伝できるため、多くのユーザー層にアピールしたい場合に有効です。モバイル端末に対して配信され、画面に対して広告が50%以上が見える状態で、かつ動画が2秒以上再生された時に料金が発生する仕組みになっています。

バンパー広告

バンパー広告は最長で6秒間と短く、かつスキップできないという特徴があります。ユーザーが動画を視聴する前後、もしくは合間に再生されます。6秒のうちにいかに印象を持たせるかがポイントです。その短さから、ユーザーにかかるストレスが比較的少ない広告と言えるでしょう。

ディスカバリー広告

YouTubeで検索した時、検索結果として表示される広告です。また、動画ページでは関連動画欄に表示されることもあります。黄色のマークで「広告」と表示されるため、見覚えがあるという方も多いでしょう。

検索・閲覧した動画に応じて表示されるため、ユーザーが情報がほしいと思っているタイミングで広告を表示できるケースがあります。ユーザーが広告をクリックした時点で料金が発生する仕組みが採用されています。YouTube広告ですが、動画ではなくテキストによる広告がベースという特徴があります。

マストヘッド広告

マストヘッド広告とは、YouTubeのトップページ上部に表示される広告を指します。大きな画面で動画広告が再生されるため、多数のユーザーに対して強い印象を残すことが可能です。また、マストヘッド広告の出稿のためには予約が必要です。Google広告から設定ができる他の種類の広告とは違い、マストヘッド広告はGoogleの担当者と直接連絡を取るのも特徴のひとつです。

アクション広告

「詳細はこちら」など、ユーザーに次のアクションを促すためのボタンがついている広告です。商品購入を促す時はもちろん、動画を見てアプリをダウンロードしてほしい場合や、サービスの見積もり依頼をしてほしい場合など、ユーザーの行動を促す時に使われます。

YouTube広告のために準備するもの


出典:https://www.shutterstock.com

YouTube広告を出す前に、用意するものについてチェックしておきましょう。

配信する動画

映像や音声を駆使し、ユーザーの印象に残る動画の作成を目指します。商品やサービスの強みを確認したり、広告を配信する目的を検討したりと、マーケティング的な要素も必要になります。

広告の種類によって作成すべき動画のタイプが異なります。バンパー広告では6秒間、スキップできないインストリーム広告では15秒間など、それぞれの種類の特性を活かせる動画作りを行います。場合によっては、画像が切り替わるスライドショー形式で出稿することもあります。

YouTubeチャンネルの作成

YouTubeに動画をアップロードするために、Googleアカウントが必要です。GmailやGoogleドライブといったビジネスツールの使用のために、もうすでに自社のアカウントがあるという場合も多いでしょう。Googleアカウント作成ののち、YouTubeチャンネルの作成と、動画のアップロードを行うことになります。

Google広告への登録

広告として動画を配信するためには、Google広告を使用します。同時に下記の2点も合わせて用意しておきましょう。

 

・宣伝したいページのURL

・広告費

YouTube広告の出し方

YouTubeでは動画とテキスト両方の広告の配信ができます。ここでは、動画広告の出し方についてご紹介します。

動画をアップロードする

動画広告を配信するために、自分のYouTubeチャンネルに動画をあらかじめアップロードしておきます。動画をYouTube広告だけに使いたい場合は「限定公開」を選択します。広告として動画を使用する場合でもタイトルやサムネイルは表示されるため、手を抜かずによく検討しましょう。

Google広告でキャンペーンを作成する

Google広告へログインし「新しいキャンペーンを作成」を選びます。本記事で説明した「インストリーム広告」「アウトストリーム広告」などのYouTube広告の種類は、キャンペーンの設定中に選べます。また広告に使う予算や、配信する日程、キャンペーン名など、具体的な設定を進めていきます。

ターゲティングを設定して広告を配信する

見込みのあるユーザー層に適切に広告を配信できるよう、ターゲティングの設定を行いましょう。「オーディエンスターゲティング」では、どのようなユーザーに広告を表示するか設定します。ユーザーの性別や年齢、世帯収入、興味のあるカテゴリーなどを元に絞り込みます。

「コンテンツターゲティング」では広告を配信する場所をもとにターゲティングを行います。パソコンやスマホなど配信するデバイスの指定や、配信するチャンネル・サイトの指定などが設定できます。

あらかじめアップロードしておいた動画のURLを貼り付け、画面の指示に従って操作すれば完了です。審査が通れば晴れて広告が配信されます。

YouTube広告に必要な費用

広告の種類によって、かかる費用や費用が発生するタイミングなどが異なります。例として、一部の課金方法をご紹介します。

 

・動画が再生されるごとに課金される

・動画リンクがクリックされるごとに課金される

・日ごとに固定費用が課金される

 

YouTube広告では、ユーザーが視聴するごとに2円〜20円ほどの費用がかかると言われています。1日の予算を1,000円に設定し、様子を見ながら予算を調整していくケースが多いでしょう。しかし、YouTubeで広告を配信したことがない場合はわかりにくく感じるかもしれません。実際に運用したり、YouTubeの画面で確認したりしながら、感覚をつかんでいきましょう。

YouTube広告の費用については別の記事でも取り上げていますので、詳しくはそちらをご覧ください!

効果的な運用のためのポイント

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YouTube広告の費用対効果を高めるためのポイントをご紹介します。

最初の5秒を作り込む

「スキップ可能なインストリーム広告」では、5秒経過するとスキップボタンが表示されます。はじめの5秒のうちにユーザーの興味をひく内容を盛り込み、ユーザーに動画広告を見てもらえるように意識しましょう。また、そのほかの広告の種類でも同様に、ユーザーが簡単に離脱してしまわないような動画作りを心がけます。自社サイトへの訪問やコンバージョンなど狙っているゴールへと繋げられるよう、動画の冒頭の部分は特にこだわって制作しましょう。

効果を測定して分析・改善する

他のWeb広告と同様に、YouTube広告も効果を測定し、分析や改善を重ねていくべきタイプの手法です。YouTube広告で測定できる指標は、例として下記のような数値が挙げられます。

 

・クリック率

・コンバージョン数

・視聴回数

・ユニーク視聴者数

・視聴後のチャンネル登録数

 

リスティング広告などでもチェックするであろうクリック率やコンバージョン数をはじめ、視聴回数といったYouTubeの動画広告ならではの指標も並んでいます。YouTubeは見るべき指標が多く、活用の機会も多いため、本来の目的からブレない運用を心がけることが大切です。認知度アップが目的であれば視聴回数やユニーク視聴者数を、次のアクションに繋げたいのであればクリック数やコンバージョン数などを指標にします。指標にしたポイントをもとに、配信設定の調整などの改善を行っていきましょう。

次のアクションへの動線を用意する

動画広告を見て興味を持ってくれたユーザーに対して、自社サイトやランディングページをわかりやすく提示しましょう。商品購入を目的とするならECサイト、アプリのダウンロードならダウンロード画面など、目的とするものによってその内容はさまざまです。

近年では、TikTokなどを中心に短い動画が主流となっています。動画ではコンパクトに要点を紹介し、情報を知りたいと思うユーザーを他のサイトに誘導をして、詳細を説明するといいでしょう。サイトへの誘導は、動画下の説明欄やアクションボタンなどを使います。

またサイトURLのクリックだけではなく、その先のECサイト・ランディングページなどの使い勝手も重要です。資料請求や商品購入など、最後までユーザーにとってわかりやすい流れを作ることを意識しましょう。

広告の種類に合わせた対策をする

これまで見てきた通り、YouTube広告は種類によって仕組みが大きく異なります。目的や予算、ビジネスの規模などに合わせて、適切な広告の種類を選びます。またそれぞれの広告のメリットを生かせるよう、種類に応じて広告作成していきましょう。

例として、バンパー広告では6秒で商品のアピールをする必要があります。あれもこれもとメッセージを詰め込むよりも、最も伝えたいことや商品のメインとなるアピールポイントに絞って動画を作成するといいでしょう。

最初の数秒でアピールしたいという点では、インストリーム広告も同じです。5秒間でスキップボタンが表示されるタイプのインストリーム広告では、動画の導入部分でユーザーの興味をひく必要があります。伝えたいメッセージはできるだけ先に盛り込み「自分にとって有益な情報だ」と思ってもらうことを狙います。要点を先に伝えてしまえば、スキップされたとしても商品を知ってもらうという目的は果たせるというメリットもあります。

またテキストベースのディスカバリー広告は、いかにユーザーの目にとまるタイトルにするかが重要です。ユーザが魅力的と感じるような言葉で簡潔に表現することが大切です。

動画のクリエイティビティを意識する

そのほかにも、動画制作にあたってはいくつかのコツやノウハウが存在します。動画作成ソフトを使い自社で制作する場合は、意識的に取り入れられるといいでしょう。

 

・意外性や感動、エンタメ性を取り入れる

・視覚と聴覚に訴えかける

・親近感の持てるマスコットキャラクターを登場させる

・はじめの5秒に2つ以上のシーンを入れる

 

いずれもユーザーのニーズを満たす動画であることが基本です。まずは評判のよいYouTube広告をチェックし「なぜこの広告が人気なのか?」「どういう手法が使われているのか?」と、考えながら見てみるといいでしょう。

YouTube広告の注意点


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YouTube広告を配信する前に、最低限チェックしておきたいポイントをご紹介します。

審査がある

YouTube広告の配信のためには審査に通過する必要があります。審査に通過した広告は「有効」「承認済み」、通過しなかった広告は「不承認」など、審査状況によってステータスが変わります。

審査はGoogleのポリシーに基づいて行われ、1営業日のうちに通過することがほとんどです。もし審査に落ちてしまった場合は、Google広告の画面から不承認の理由を確認することができます。下記がその一例です。

 

・著作権に違反している音楽が広告に含まれている

・動画や画像の品質が低い

・ランディングページなど、誘導先のページに問題がある

 

特に引っかかりやすい内容として、事実と異なる表現をしてしまうことが挙げられます。

根拠を示さずに「ナンバーワン」「最高」といった表現を使うことは避けましょう。また、健康や資産などに関することは特に慎重に言葉を選ぶ必要があります。「万能薬」「劇的なダイエット」「一攫千金」など、誰にでも成果を得られたり、非現実的な利益が得られたりするという印象を与えるような言葉は避けましょう。

Google広告では、公式サイトから広告ポリシーをチェックできます。動画を作成する前に一通り目を通しておくといいでしょう。

ネガティブな印象を与えてしまう可能性がある

YouTubeの利用中に興味のない広告や面白くないと感じる広告が流れれば、ユーザーはストレスを感じます。広告で商品のポジティブな面を伝えるつもりが、逆に「不快だ」と感じてしまうケースもあります。ユーザーが動画広告に良い印象を持つのは、下記のような場合であると考えられています。

 

・動画広告が面白い内容である

・広告に登場する人物を好意的に感じる

・自分にとって有益な情報と感じる

 

商品をアピールするための広告と言えど、動画コンテンツとしての面白みが求められているとわかります。動画の企画や制作の段階からこれらを意識して行う必要があるでしょう。また「この情報がちょうどほしかった」「自分にぴったりの内容だ」と感じされることができれば、ユーザーは広告にポジティブな印象を持ちます。ターゲティングの調整を重ね、商品を求められているユーザー層に的確に広告を配信することが重要です。

YouTube広告にネガティブな印象を抱かれないよう、意識的に工夫していきましょう。

継続的な修正や改善が重要

YouTubeでは、一度配信すればすぐに成果が得られるというわけではありません。継続して修正・改善を重ねていくことで、より効果を高めることができます。前述した「クリック率」「視聴回数」といった指標をもとにPDCAサイクルを回していきます。指標となる各数値の意味合いを理解したのち「この数値を上げるためにはどうすればいいか?」「悪かった要素は何か?」と分析的に考えていく必要があります。継続的に広告を運用するコストはもちろん、マーケティング的な考え方ができる人材が求められるでしょう。

ツールを使うスキルが必要なことも

YouTube広告がどれだけの効果をあげたのか確認するためには、アナリティクスなどのツールを使用します。レポートの見方を覚え、出てきたグラフや数値から仮説を立てたり、次の施策を考えたりするスキルが求められます。Googleの提供する「YouTube Studio」をはじめ、民間の企業が提供する広告効果測定ツールを使用することもあります。特に民間の効果測定ツールは、YouTube以外でもリスティング広告やSNS広告など他の媒体の運用していた場合に利用します。費用対効果の分析や、運用方法の調整を、他の広告媒体を含めて総合的に検討する必要があるためです。各ツールの仕組みを理解し、問題なく導入や操作ができることが求められます。

まとめ

YouTube広告の出し方や必要な準備、おさえておきたいポイントなどについてご紹介しました。

YouTubeは低予算からユーザーにアピールできる可能性がある魅力的な広告媒体です。しかし、単なる動画広告のアップロードではありません。ビジネスに適した広告の種類の選定をはじめ、誘導先のサイトの調整、アナリティクスツールの活用など、多くの要素を含みます。Webマーケティングの視点を取り入れつつ実際に広告を配信し、YouTube広告に関するノウハウを積み上げていきましょう。

 

宮本 育夢
ライター 河野 拓馬 営業 / ウェブマーケター
六次元の福岡オフィスメンバーとして2022年入社。動画コンテンツを駆使する新世代のマーケター。
ウェブサイト制作をはじめとしたディレクションやマーケティングも行う。動画クリエイター兼営業マンで、六次元では異端。
趣味はテニスとサウナ。パントマイムが得意。好きな食べ物はきな粉。飼っているドジョウの名前はチョロ蔵。

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