リスティング広告などのWEB広告の予算の決め方|費用はどのくらいかかるのか

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WEB広告を出す場合、決めておかなくてはならないのが広告費です。予算が少なすぎると効果は出ない反面、むやみに多額の予算を払うわけにもいきません。では、どのように決めれば適切な広告予算が導き出せるのでしょうか。今回はWEB広告を出す際にかかる費用や、予算の決め方を複数ご紹介します。ビジネスの規模や現在の進捗状況にあわせて、より良い方法を選んでみましょう。

 

WEB広告とは

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出典:https://www.shutterstock.com

 

WEB広告とは、パソコンやスマートフォンなどの端末を通じ、インターネット上に掲載される広告を指します。WEB広告にはさまざまな種類があります。例として、リスティング広告・ディスプレイ広告・SNS広告などが挙げられます。

リスティング広告は、Googleなどの検索エンジンで検索した際に表示される広告です。検索ワードに応じて表示されるため、ユーザーに興味を持ってもらいやすいというメリットがあります。それに対し、ディスプレイ広告はサイト内部に表示される広告です。画像や動画を使ってビジュアル面に訴えかける効果があります。また、SNS広告はTwitterやInstagramなどのSNSに掲載されます。年齢や性別などをはじめ、細かなターゲティングができる点に特徴があります。

 

WEB広告の予算の決め方

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出典:https://www.shutterstock.com

 

実際に予算を決める際、どのように考えていけばいいのでしょうか。ここでは予算の決め方を5種類ご紹介します。

 

1. 獲得したい成果の目標(コンバージョン)から計算して決める

売り上げ目標から予算を決める方法です。例えば、1足2万円のスニーカーを100足売りたいと仮定します。その場合、1回のコンバージョンにかかる単価は以下のように求めます。

販売価格(20,000円)−原価(8,000円)−欲しい利益(4,000円)
1回のコンバージョンにかかる単価(8,000円)

 

売り上げ目標は100足ですので、広告にかける予算は以下の通りです。

1回のコンバージョンにかかる単価(8,000円)×売り上げ目標(100足)
予算(80万円)

 

 

2. クリック単価の相場から決める(リスティング広告の場合)

Googleなどの検索結果に表示されるリスティング広告では、クリック課金型と呼ばれる方式が採用されています。ユーザーがクリックするごとに費用が発生する方式ですが、クリックあたりの単価は商品や市場の大きさなどによって異なります。

Googleの「キーワードプランナー」では、広告を出す際にどのくらいの予算がかかるのか、おおよその金額をチェックできます。また、指定したキーワードを検索する人がどのくらいいるのか、競合がどのくらいいるのかも同時に表示されます。成果や予算について予測してくれる機能もあるため、予算のシミュレーションには欠かせないツールです。

 

3. 競合がいくらかけているか調査して決める

競合がかけている費用を調査するのも有効です。1クリックにかかる費用や、1回のコンバージョンにかけている費用がどの程度なのか、あらかじめ確認しておきたいところです。WEB広告を扱う会社や、運用代行を扱う会社などで、競合がどのくらいの費用をかけているのか調査できる場合があります。また、自社が参入することで競争が発生し、当初の予定よりも1クリックにかかる費用が値上がりすることがあります。広告のプロに相談しておけば予算のイメージがつきやすく、資金繰りも安心です。

 

4. 総売上から逆算して決める

現在の総売上の5%〜10%を広告費にする考え方です。1ヶ月の売上が700万円と仮定すると、広告費は以下のように計算できます。

売上(700万円)×5%〜10%=広告費(35万〜70万円)

 

ざっくりとした計算ではありますが、簡単に予算が決められる方法としておすすめです。

 

5. テスト予算で運用してみてから決める

上限を設けて広告を運用する方法です。まず1ヶ月の予算を、テストの日数にあわせて計算し直します。1ヶ月の予算が30万円で1週間のテスト期間を設けるなら、以下のような予算になります。

1ヶ月の予算(30万円)÷1ヶ月の日数(30日)×テスト日数(7日間)
テスト予算(7万円)

 

また、もう一つテストの予算を決める方法があります。1ヶ月の予算のうち、どの程度までテストとして使うかを決める方法です。1ヶ月の予算が50万円で、20%を予算として使うとします。その場合は以下の計算になります。

1ヶ月の予算(50万円)×20%=テスト予算(10万円)

 

どちらの方法もテスト用に予算を設け、その上限を超えないように広告を運用します。効果が出るのかどうか予算内で検討し、その後はそのままの運用を続けるのか、増額や広告の停止などの対策を決めましょう。

 

WEB広告でよくある課金方式

クリック課金

クリック課金は出稿した広告がクリックされた回数に比例して課金される方式です。クリックされなければ、ユーザーが広告を見ても費用は発生しません。クリックはコンバージョンにつながるユーザーアクションなので、課金方式としてよく用いられています。

インプレッション課金

インプレッション課金は広告が表示された回数に応じて課金される方式です。広告が1000回表示されるごとに費用が発生します。インプレッション課金の場合には表示されただけで費用が発生しますが、単価が低めに抑えられている傾向があります。

エンゲージメント課金

エンゲージメント課金はSNS広告で用いられている課金方式で、ユーザーが広告に対してアクションを起こしたときに課金されます。広告のクリックだけでなく、フォローやシェア、「いいね!」や返信などもエンゲージメントです。ユーザーの興味関心を引き付ける目的の広告でよく用いられています。

視聴課金

視聴課金はユーザーが動画を視聴したときに課金される方式です。自動再生の場合でも、ユーザーがクリックして再生した場合でも、一定時間以上の動画が流れると課金されます。動画による高いアピール力があるので活発に用いられています。

成果報酬課金

成果報酬課金は広告を通して商品の購入や問い合わせなどの成果が出た数に比例して課金される仕組みです。アフィリエイト広告が典型例で、単価が高い代わりに成果につながらないと課金されません。コンバージョンによる利益を確保しやすいときに適しています。

掲載期間保証型

掲載期間保証型は一定期間、同じ場所に広告を表示し続けるタイプです。掲載場所によって単価が異なり、掲載期間に比例する費用がかかります。広告費が変動することがなく、確実に広告が表示されるので昔から人気の方法です。

配信数型課金

配信数型課金は広告を配信する場所の数に応じて広告費が確定する方式です。単価が定められている場合が多く、広告配信先が増えると単価が上がります。メルマガ広告やLINE@の登録ユーザー向けメッセージが典型例です。

 

【課金方法まとめ】

課金方式 特徴 主な媒体
クリック課金 クリックされた回数に比例して課金される WEB広告全般
インプレッション課金 1000回表示されるごとに費用が発生する WEB広告全般
エンゲージメント課金 ユーザーが広告に対してアクションを起こしたときに課金さる(広告のクリック、フォロー、シェア、「いいね!」、返信など) SNS広告
視聴課金 一定時間以上の動画が流れると課金される 動画広告
成果報酬課金 広告を通して商品の購入や問い合わせなどの成果が出た数に比例して課金される アフィリエイト広告 など
掲載期間保証型 一定期間、同じ場所に広告を表示し続ける。 WEBサイト内バナー広告 など
配信数型課金 配信数に応じて広告費が確定する メルマガ広告

 

 

WEB広告はいくらから出すことができる?

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リスティング広告の場合、最低金額は決められてません。1円からでも利用できますが、オークション形式で広告を配信している点に注意しましょう。競合に対して金額を低く設定してしまうと、広告が配信されにくくなってしまいます。ある程度の成果を得るためには、まとまった金額が必要です。一般的には、20万円〜50万円ほどの金額が必要になる場合が多いと言われています。

しかし、競合が少なければ少ない予算でも運用できます。競合が少なく、検索ボリュームの多いキーワードを見つけられれば、数万円程度でも成果が出せるケースがあるのです。

 

WEB広告を運用するコツ

予算が決定できたら、実際に広告を運用していきます。ここでは、限られた費用で効果的に成果を出すためのコツをご紹介します。

 

費用の上限を決めておく

WEB広告の運用は上限を決めることが重要です。成果がないままその上限額に達すれば、広告を停止したり、新たな方法を検討するなどの対策を練ることができます。上限を決めていないと、成果が出なかった時でも「もう少し粘ってみよう」などの思いから、きっぱりと方向転換することができません。早い段階で上限額を決めておくことが大切です。

また1ヶ月の予算だけではなく、1日にかけられる予算も決めておきましょう。広告を運用していくと、1日の予算を超える日や、逆に予算に満たない日が出てきます。平日と休日など、何らかの要因で日によって検索ボリュームが異なる場合があるためです。1日の予算を把握しつつ、1ヶ月全体の予算が上限を超えないよう、日々チェックしておきましょう。

 

データを分析して改善を行う

看板広告やチラシなどアナログな広告媒体とは異なり、WEB広告は何にどの程度の反響があったのか、明確なデータとして表れます。WEB広告で成果を出すにはそのデータを有効活用することが欠かせません。どの広告でどれだけのアクセスや購入に至ったのか、広告の出稿料はどれほどかかったのかなど、日々分析しましょう。

仮説を立てることも重要です。「この文章を使うと反応が良くなるのではないか」など、仮説を立てて検証していきましょう。文章や画像、リスティング広告の場合はキーワードなど、さまざまな要素に対して何がベストなのか考えていきます。より効果の高い広告に予算を割くなど、常に改善する姿勢が大切です。

 

ターゲットは顕在層と潜在層のどちらなのか

WEB広告を運用するときにはターゲットのタイプを意識するのが大切です。顕在層と潜在層では効果的なアプローチ方法が違うので、どちらをターゲットにするかを決めましょう。顕在層は商品購入に対する意欲がありますが、潜在層は情報収集段階で購買意欲はあまりありません。顕在層にはリターゲティング広告を使って積極的にアプローチし、潜在層にはリスティング広告や動画広告を使って購買意識を高めるのがおすすめです。

 

どのWeb広告の選定するか

WEB広告の予算を決めて運用するコツとして、広告の種類や出稿先を厳選することも挙げられます。検索エンジンだけでもGoogle、Yahoo!、Bingといった候補があり、SNSになるとFacebook、Twitter、Instagram、YouTube、LINEなどの広告出稿先から選定可能です。シェアが広いだけでなく、ユーザーにターゲット層が多いことも選定のポイントになります。広告に載せる商品やサービスの性質を十分に分析して、効果の上がる媒体に広告を出稿するのが大切です。

 

まとめ

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WEB広告の予算の決め方や、かかる費用についてご説明しました。費用をかけすぎたり、かけなさすぎたりしても、期待した効果は得られません。自社のビジネスに合った予算を決め、適切な費用で広告を運用していきましょう。

 

宮本 育夢
ライター 河野 拓馬 営業 / ウェブマーケター
六次元の福岡オフィスメンバーとして2022年入社。動画コンテンツを駆使する新世代のマーケター。
ウェブサイト制作をはじめとしたディレクションやマーケティングも行う。動画クリエイター兼営業マンで、六次元では異端。
趣味はテニスとサウナ。パントマイムが得意。好きな食べ物はきな粉。飼っているドジョウの名前はチョロ蔵。

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